ヨーロッパ中世美術論集
聖堂の小宇宙
〈ヨーロッパ中世美術論集〉第4巻
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Ecclesia as the Microcosm [Collected Papers on Medieval Art in Europe 4]
edited by Tomoyuki MASUDA
General Supervisor: Koichi KOSHI
ストラスブールのノートルダム大聖堂
【目次】
口 絵 聖堂装飾の仕組み
予型論の射程─序に代えて─(益田 朋幸) 23
第一章 古代から中世へ
- 初期ビザンティンの聖堂プログラム─ラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂─(浅野和生) 41
- 皇族の墓廟と初期キリスト教の葬礼美術─ローマのサンタ・コスタンツァ聖堂─(伊藤怜) 62
- 象徴的プログラムの多義性─クズル・チュクル(カッパドキア)の聖ニキタス・スティリティス聖堂─(菅原裕文) 89
- ローマ末期・ビザンティン初期の象牙ディプティック(浅野和生) 109
第二章 中世美術の確立
- 図像・空間・儀式─ギョレメ(カッパドキア)のチャルクル・キリセ─(菅原 裕文) 131
- 異教との確執─キプロス島のパナギア・フォルビオティッサ聖堂─(櫻井 夕里子) 152
- ノルマン王によるモザイク─パレルモ(シチリア)のカッペッラ・パラティーナ─(伊藤 怜) 169
- 罪から和解、救済へ─カッペッラ・パラティーナの総合的解釈─(益田 朋幸) 196
- 「聖母の眠り」図から見る聖堂装飾プログラム─パナギア・マヴリオティッサ修道院(ギリシア)を一例として─(武田 一文) 203
- 幼児伝サイクルのタイポロジー─シナイ山の《降誕》イコン─(瀧口 美香) 225
- 余白挿絵と本文の重層的な構造─ビザンティン詩篇写本─(辻 絵理子) 252
第三章 ビザンティン世界の拡散
- ダヴィト・ガレジ(グルジア/ジョージア)、ベルトゥバニ修道院主聖堂の装飾プログラム(高晟埈) 275
- 創建者の「罪の赦し」の願いを反映する装飾プログラム─ヴェリア(ギリシア)の救世主キリスト復活聖堂─(橋村直樹) 292
- 後期ビザンティン聖堂における受難伝サイクルの増補と拡大─プリレプ/ヴァロシュ(マケドニア)の聖ニコラ聖堂─(菅原 裕文) 314
- 「昇天」を仰ぐキリスト─余白詩篇写本とマケドニア、プリレプの聖ニコラ聖堂─(辻 絵理子) 337
- 聖母伝の視覚的予型論─ストゥデニツァ修道院(セルビア)の「王の聖堂」─(益田 朋幸) 351
- ミルティン妃シモニスと「復活」に立ち会う二人の女─テサロニキの聖ニコラオス・オルファノス聖堂─(辻 絵理子) 376
- フレスコ画にくるまる教会堂─十六世紀モルドヴァ地方(ルーマニア)─(早川 美晶) 402
執筆者一覧 428
あとがき 430
索 引 438