源氏物語 重層する歴史の諸相
価格:¥ 13,000+税
[収録論文執筆]
中島和歌子
久保田孝夫
久富木原玲
仁平道明
加藤静子
原豊二
吉野誠
小山利彦
工藤重矩
日向一雅
浅尾広良
湯浅幸代
福長進
藤本勝義
袴田光康
辻和良
金孝珍
長瀬由美
高木和子
[版型]
A5上製
[ページ数]
502ページ
[ISBN]
4902084108
京都御所 飛香舎
【目次】
物語の史的空間
- 『源氏物語』の世界と歴史的時間─延喜・天暦准拠説との訣別(仁平道明)
- 源氏物語の準拠と紫式部時代の史実―光源氏の元服と薫の出家志向をめぐって─(藤本勝義)
- 平城天皇というトポス─歴史の記憶と源氏物語の創造(久富木原玲)
「源氏」立后の物語(福長進) - 明石中宮と「皇太弟」問題─「源氏幻想」の到達点─(辻和良)
- 歴史をよぶ桐壺巻─仁明・光孝・宇多・醍醐朝との交錯点─(吉野誠)
- 雲林院の律師―反復される仁明朝と明石物語の構造―(袴田光康)
- 寛平御遺誡を介して光源氏の物語を読む(加藤静子)
- 源氏物語における旅─地理的空間を中心に─(久保田孝夫)
物語の祭祀・宴・儀礼
- 源氏物語と皇城地主神降臨の聖空間─紫の上・朝顔の斎院そして光源氏の聖性の基底(小山利彦)
- 陰陽道の七瀬祓と、『源氏物語』澪標巻の難波の海の祓―八十嶋祭・住吉信仰・神功皇后伝承と明石の君との関係をめぐって―(中島和歌子)
- 初音巻の臨時客─歴史と物語を紡ぐ〈誌〉の世界の考察─(原豊二)
- 花宴と藤の宴─重層する歴史の想像力─(浅尾広良)
- 『源氏物語』に見る太上天皇の算賀─王権の世代交代と准太上天皇・光源氏─(湯浅幸代)
- 源氏物語「螢」巻の騎射と打毬(日向一雅)
- 源氏物語における「みやび」について(高木和子)
物語と中国文学
- 『源氏物語』と中国文学史との交錯─不可知なるものへの語りの方法─(長瀬由美)
- 算賀考─老人の境界年齢を中心として─(金孝珍)
- 詩経毛伝と物語学―源氏物語螢巻の物語論と河海抄の思想―(工藤重矩)
事項索引