ヨーロッパ中世美術論集
中世美術の諸相
〈ヨーロッパ中世美術論集〉第5巻
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Aspects of Medieval Art [Collected Papers on Medieval Art in Europe 5]
edited by Koichi KOSHI
General Supervisor: Koichi KOSHI
ラヴェンナ サン・ビターレ聖堂
【目次】
口 絵
序 中世美術研究の諸相(越 宏一) 5
■第一部 個別作品の研究
第一章 手本を背負った作品の独創性を求めて
- ラヴェンナとアーヘン─建築コピーのオリジナリティ─(越 宏一) 17
第二章 ザハリヒな分析に基づく図像と様式の適切な記述
- ロマネスクの「最後の審判」扉口彫刻─マコンとオータンを中心に─(ダーリング 常田 益代) 57
第三章 特定の図像サイクルの伝播経路を巡って
- 天地創造から人類の堕罪までの創世記伝図像の考察─ロマネスク期の中部イタリアの作例を中心に─(小野 迪孝) 82
第四章 ヴィジョンの造形化と信憑性の行方
- ルペルツベルク『スキヴィアス』写本にみる「描かれた幻視」─ヒルデガルト・フォン・ビンゲンは挿絵原作者であり得るか─(鈴木 桂子) 108
第五章 言語テクストと視覚化されたテクストの協同作業
- 『人類救済の鑑』のなかのイエスの譬え(細田 あや子) 134
第六章 失われた原作の子孫を辿って─原型図像の伝播と追加・改変
- 「死の舞踏」の伝播とそのメディア─壁画・写本・版画─(小池 寿子) 173
第七章 近代美術における中世主義─模写性と無名性
- イコンの無名性をめぐって(鐸木 道剛) 202
■第二部 展望的研究
第八章 エデンの園の相の下に
- 中世庭園の諸相─エデン神苑から風景の発見まで─(桑木野 幸司) 219
第九章 中世美術研究の新しい展望を求めて
- 「風景」としての福音書抄出画像サイクル(epitome)論序説(辻 成史) 244
■第三部 新たなるストゥディオーロから─個別作品の研究報告
第十章
- 古代末期の地誌表現の伝統と初期キリスト教美術への継承─ハイドラの舗床モザイク《地中海の都市と島々》を出発点に─(瀧本 みわ) 279
第十一章
- 《ベルンのフィシオログス》挿絵研究─その特殊図像をめぐって─(長友 瑞絵) 303
第十二章
- 《コルビー詩編》のイニシアル芸術─カロリング朝写本に於ける〈文字〉と〈画像〉をめぐって─(安藤 さやか) 324
第十三章
- 《シトーの聖書》のダヴィデ図像(近藤 真彫) 350
第十四章
- 中世美術における狩猟図─ガストン・フェビュスの『狩猟の書』を手掛かりに─(髙木 麻紀子) 379
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